北海道内最大の歓楽街・札幌ススキノで新型コロナウイルスの集団感染が発生した可能性があることが明らかになった。札幌市の秋元克広市長は7日夜、ライブバーに勤める60歳代女性から客の会社員男性2人に感染した疑いがあるとして、店名を公表して注意を呼びかけた。

 集団感染が起きた可能性があるのは、札幌市中央区南6西4のライブバー「Sing Sing Sing(シング シング シング)」。これまでに感染が確認されていた20~60歳代の女性店員3人は、ステージで歌を披露したり、客のカラオケをサポートしたりしていたという。

 女性店員3人は2月19日に店で一緒にいたことが確認されたほか、60歳代女性と同居する家族2人もこれまでに発表された感染者であることから、市保健所は、クラスター(小規模な感染集団)が形成された可能性があるとみている。

 店は20歳代女性店員の感染が公表された2月29日から営業を自粛。客席は30席程度のため、秋元市長は「大阪のライブハウスのような多数の感染ではない」との認識を示した。

 札幌市では7日、会社員男性2人のほか、50~70歳代の男女4人の感染が確認されたと発表。このうち、70歳代男性は重症という。

 一方、道が7日発表した2人は、滝川市の40歳代の女性パート従業員と、北見市の60歳代の女性会社員。

 滝川市の女性は、2月27日に感染が判明した滝川市の40歳代の男性会社員の濃厚接触者だった。北見市の女性は、クラスターを形成したとみられる展示会には参加していないという。

 北海道ガスは7日、この北見の女性について、北見支店に勤務するグループ会社の従業員と発表した。ガスメーターの検針員だが、メーターの多くは屋外に設置されているため、顧客との濃厚接触はほぼないという。

読売新聞より