首里城 警備員「火災ではなく不審者の侵入だと思った」

首里城の火災で最初に現場に駆けつけた警備員は、熱を感知するセンサーの反応を火災ではなく不審者の侵入だと思って現場に駆けつけていたことが関係者への取材でわかりました。火災などの煙に反応するセンサーは火元の1階にはなく専門家は、初期消火の体制の不備が延焼につながったと指摘しています。

首里城で起きた火災では当日の午前2時半すぎに、正殿1階に取り付けられていた熱を感知するセンサーが反応して警備員が現場に駆けつけ、正殿北側側面のシャッターを開け内部からの煙を確認しました。

関係者によりますと、警備員は当時の状況について「火災ではなく外部から何かが侵入したと思った」と話し、侵入者などの熱でセンサーが反応したと思い消火器を持って行かなかったということです。

3階建ての正殿には各階にセンサーが設置されていますが、煙に反応するセンサーは火元の1階にはありませんでした。

防火技術者協会の鈴木弘昭理事は「煙は火災の初期、炎の温度が低いときからたくさん出る。煙を感知するセンサーを各階に設置していればもっと早く発見し早く消火できた」として初期消火の体制の不備が延焼につながったと指摘しています。

NHKニュースより