①現場保存の意義
警備員は、警備業務の性質上、犯罪の現場を発見したり、事故現場に遭遇することや
第三者から連絡を受ける場合もある
速やかな110番通報するとともに、適正な現場保存に努め、臨場した警察官に
引き継がなくてはならない
犯罪等の現場は、犯罪捜査や事故原因の調査に欠かせない貴重な証拠等が多く
残されている、現場保存の適否が、その後の事件等の解決に直接影響することに留意
し、適正な現場保存に努める
現場保存は、犯罪及び事故現場をそのままの状態で保存して、証拠や遺留品の散逸と
変質滅失を防止して、警察官の採証活動に協力する活動である
○現場保存の方法と留意事項
・現場保存の範囲
犯罪又は事故の態様に応じて、関係者の行動範囲と考えられる場所のすべてが対象となる
犯罪又は事故がの発生した地点や場所を中心として、その周辺のできる限り広い範囲
で現場に通じる屋内、外への経路、侵入、逃走の経路等を確保して、保存に必要な措置を講じなければならない
・保存範囲の確保
①範囲を明確にするために、ロープなどによって立入制限線を設定する
②通路などで通行止めできないような場所を規制するときは、できる限りその通行を制限する
③現場保存の範囲から全ての人を速やかに立ち退かせる
④所有者等であっても、警察官臨場前の現場への立入りは、控えてもらう
⑤現場保存範囲において、行動した者の氏名、時間、その他の行動範囲等を明らかにして記録しておく
・現場の行動及び証拠品等に対する留意事項
①現場内を動き回らない
②現場内全ての物品に触れない
③現場内の物品の位置を変更しない
④現場内でタバコの吸い殻や紙くずを捨てたり、たんやつばを吐いたりしない
⑤痕跡、血痕、タイヤこん等があった場合は、雨で流失のおそれがあるので、バケツ等で覆ってこん跡を変形させない